オランダ原子分子物理学基礎研究所(FOM-AMOLF)とマックス・プランク高分子研究所は、太陽電池や分子エレクトロニクスなどへの応用に適したグラフェンナノリボンの光伝導特性の評価を行った。2013年12月8日付け Nature Chemistry および同年10月4日付け Nano Letters に関連論文が掲載されている。

グラフェンナノリボンとCNTを超短レーザーパルス(青)で励起し、単サイクルでゆっくり振動するテラヘルツパルス(赤)によって測定した (Credit: FOM Institute AMOLF)


 高効率の光吸収性と高い伝導性からグラフェンへの関心が高まっているが、バンドギャップを持たないという性質があるため、グラフェンを電界効果トランジスタや太陽電池のような電子デバイスに利用するのは難しいとされている。そこで、グラフェンにバンドギャップを持たせるため、研究チームはグラフェンを一次元状に狭幅化し、量子閉じ込め効果を利用した。

 ボトムアップ型の化学合成法を用いて、長さ200nm超と極めて長く、幅は1nm以下と狭いグラフェンナノリボンを作製し、このナノリボンの光伝導特性をカーボンナノチューブ(CNT)と比較した。テラヘルツ分光法を用いて、ピコ秒未満の時間分解能でカーボンナノ構造の非接触測定を行ったところ、ナノリボン、CNTともに光励起による可動電子の生成が確認され、電流の伝導が可能であることが分かった。また、光伝導性を定量化したところ、ナノリボンよりもCNのほうが伝導性が高いことが実証されたという。

(発表資料)http://bit.ly/1jaCdto