新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、ナノ炭素材料を利用した環境調和型エネルギーデバイスや超軽量導線など省エネ部材の実用化を加速するため、新たに6つの助成事業を開始する。

ナノ炭素材料の省エネ部材への応用(出所:NEDO)

 グラフェン、カーボンナノチューブ(CNT)、フラーレンなどのナノ炭素材料は、軽量、高強度、電気や熱の伝導性が極めて高いなど多くの優れた特性を有しており、今までにない革新的な省エネ部材を生み出すことが期待されている。

 NEDOはこれまで、材料生成技術や安全性評価技術など、15年以上にわたりナノ炭素材料の産業応用に向けた研究開発を推進してきた。今回のプロジェクトでは、これらナノ炭素材料を用い、高耐熱・耐久性複合部材、太陽電池や熱電変換素子といった環境調和型エネルギーデバイス、省エネに直接寄与する超軽量導線の開発など、新たに4つのテーマに助成を行う。これらの応用デバイス開発に加え、ナノ炭素材料の大量生産技術の開発を目指す2つの助成テーマも同時に実施する。これにより、事業終了後数年以内での実用化を目指す。

 採択テーマと助成予定先は以下のとおり。


<ナノ炭素材料高耐熱・高熱伝導高分子複合部材の開発>
スーパーグロース法による単層CNTを用いた超高耐久シール部材の開発を行い、耐熱性と長期シール性のトレードオフを克服する。
【助成予定先】日本ゼオン株式会社


<ナノ炭素材料高密度エネルギーデバイスの開発>
ナノ炭素材料を用いた高効率で実用的な有機薄膜太陽電池デバイスを開発する。
【助成予定先】三菱化学株式会社


<スーパーグロース法単層CNTを用いた高性能な熱発電モジュールおよびデバイスの開発>
【助成予定先】日本ゼオン株式会社


<ナノ炭素材料軽量導線の開発>
CNT導体を用いた超軽量導線の開発を行い、導線として実用に耐え得るサンプルを完成させる。
【助成予定先】古河電気工業株式会社


<ナノ炭素材料大量生産技術の開発>
混合フラーレンの分離技術開発と実証試験を行うことで、高付加価値フラーレンの安価な市場供給を目指す。
【助成予定先】昭和電工株式会社


<循環型システムを組み込んだeDIPS法CNT連続合成技術の開発>
高純度かつ高品質なeDIPSカーボンナノチューブの普及を目指す。
【助成予定先】株式会社名城ナノカーボン


NEDOの発表資料